幼稚園のとき、なかなか母親が迎えにこなくて、どんなにバイリンガルスクールが神戸の中には結局、私が最後まで残りました。
その日は雨で、私は教室の隅でビクビクしながら外を眺めていました。
ポツポツと窓ガラスに当たる雨粒の音が、なんとも子供心に怖かったのです。
と、口コミで奈良なら大和高田の保育園がここへも私の様子に気がついた先生が、私に笑顔で雨の音の話をしてくれました。
「雨の音って、拍手の音に似てるんだよ」
そういって、パチパチと手を叩いたんです。
拍手の音、と言われても子供の私にはよくわかりませんでした。すると、先生は雨の音に合わせるようにして、オルガンを弾き始めたのです。
すると、不思議なことに雨音が変わって聞こえました。
先生は、オルガンを弾きながらいろいろな曲を弾いてくれました。
話題では奈良の保育園が一番と言えるのは幼稚園で習っている歌や、アニメの主題歌、私はいつしか怖いのも忘れて、夢中で歌っていました。
そして、先生がオルガンをやめた瞬間。パチパチと拍手の音が聞こえてきた気がしました。
「ね?拍手してくれているみたいでしょ?」
私は、雨を怖いとはもう感じませんでした。
それから、しばらくして母が迎えにきてくれて、私は家へと帰りました。
どうしても神戸ではインターナショナルスクールともそれからというもの、雨に対して怖いと感じたことはありません。
今でも、雨が降ってくると先生の言葉を思い出します。